新潮社「第17回女による女のためのR-18文学賞」の最終選考に残った話まとめ

第17回「女による女のためのR-18文学賞」では入選しなかったものの、
最終選考まで残りました。

当時、選考結果が発表されるたびに記事にしていたのですが、
ばらばらになって見づらいので一つにまとめることにしました。
選考が進んで心境が変化していく様子が見て取れます。

第17回R-18文学賞の締切は2017年10月31日の17:00でした。
その後、一次発表は12月26日、二次発表は1月29日、
三次発表は2月16日、最終発表は4月2日という流れです。

2017年12月26日(火) 一次選考結果発表

元タイトル「10年ぶりに書いた小説が新潮社の文学賞で一次選考を通過しました」

10月からブログの更新を一部休んで、小説を書きました。
小説を書いていたことは11月の記事に書いています。

このときに書いて応募した小説が、
新潮社「女による女のためのR-18文学賞」で一次選考を通りました。
通過したのは60作品です。

自分自身これがどういうレベルを示すものかわかっていないので、
「たかが一次選考で?」と思われるのかもしれません。
でもわたしにとってはうれしいことだったので、書き残しておきます。

ちゃんと小説になっていたということ

なにがうれしかったかといえば、
自分が小説だと思っていたものがちゃんと小説だったとわかったことです。

わたしが書くのは一人称小説なので、
ただの日記やエッセイみたいなものじゃないかと思っていました。

しかし、曲がりなりにも新潮社の文学賞で一次選考を通過したということは、
最低限「小説になっている」と判断して残してくれた人がいたということです。

面白いか面白くないかは別にして、
これから「小説も書けます!」と言っても罰は当たらないでしょう。
このことが本当にうれしかったのです。

わたしと小説

わたしは小学生のときから小説(らしきもの)を書いていたので、
すでに20年以上のキャリアがあることになります。

小説の賞には5回ぐらい応募した記憶があります。
ちょっと振り返ってみましょう。

高校生小説コンテスト

高校生のときに県の小説コンテストに応募しました。
選外で冊子だけもらった気がします。

携帯小説コンテスト

携帯小説というのも時代を感じますね。
たしかWeb応募だったと思うのですが、普通に落ちました。

某出版社の小説コンテスト

いまは亡き、自費出版を扱う出版社が行っていた小説コンテストです。
自費出版させるために、すごい勧誘があります。
わたしはそういうことがあるらしいと知ったうえで、電話番号を書かずに応募しました。

優秀賞をもらったのですが、
すべての人に優秀賞を贈っているんじゃないかという疑念があって、
どこまで信用していいのかわかりません。

某有名新人賞

これが一番の長編だったと思います。
当然のことながら落ちました。

女による女のためのR-18文学賞

今回一次選考を通った文学賞ですが、10年ぐらい前にも一度応募していました。
当時はR-18の名前のとおり、性を扱ったテーマの文学賞でした。
現在では「女性ならではの感性を生かした小説」がテーマになっています。

そのとき、一次選考通過作品をチェックした記憶がありません。
たぶん通っていなかったと思うのですが……。

10年のブランク

仕事を辞めて主婦になったらなぜか小説を書く気がなくなりました。
忙しいときほど小説を書きたくなる、あるあるですね。
なぜか小説を書く気が起こらないまま10年ほど経ってしまいました。

2013年からはライター業をはじめて収入を得ることになります。
それまでお金にならない文章ばかり書いてきたので、
書けば書くだけお金がもらえるというのは夢のようでした。

ブログでも多少の広告収入が得られるようになり、
文章を職業にするという夢はほとんどかないました。

久しぶりの創作意欲

2017年秋、ブログを毎日更新するのに疲れてしまい、ちょっと休むことに。
そのときなぜか「久しぶりに小説を書いてみよう」という気持ちになり、
書いて応募したのが今回一次選考を通過した『卒業旅行』です。

いつも自信のないわたしが、
「もしかしたら一次選考ぐらいは通るかも」
と期待していたので、本当にうれしかったです。

12月下旬に発表ということだったので、
20日から毎日サイトをのぞいていました。
26日の15時ぐらいに発表されたときには「ついに来た!」とドキドキ。

名前を目視で確認していって、
「宮島ムー」の名前が見えたときには「わぁっ」と声が出ました。

きっとこれからも書いていくのだろう

まだまだ一次選考ではありますが、本当にありがたいことです。
今回のことがなければ、
「わたしが書いているのは小説なのだろうか」
という疑問を引きずり続けるところでした。

今後も折に触れて小説を書いていくことでしょう。
どこかでみなさんに発表できる機会があればいいなと思います。

2018年1月29日(月) 二次選考結果発表

元タイトル「10年ぶりに書いた小説が新潮社の文学賞で二次選考を通過しました」

わたしの書いた小説が、はじめて二次選考を通過しました。
通過したのは13作品です。

先日UPした記事と、一文字違いのタイトルです。
一文字違いどころか、1画足しただけですね。
自分の中でまったく重みが違っていて、不思議な気分です。

わたしは「5時に夢中」に出ている中瀬ゆかりさんが好きなので、
その中瀬さんがいらっしゃる新潮社の賞で二次選考を通ったことがとてもうれしいです。

うれしいときには喜んでいい

一次選考を通ったときに
「ここで喜んでいたら『まだ一次選考なのに』と馬鹿にされるのではないか」
と思っていました。

しかし多くの人からポジティブなコメントや「いいね」をいただき、
自分を苦しめているのは自分なのだとわかりました。

たとえば某野球チームが1勝するたび優勝したみたいに喜んでいるのを見て、
「大げさだな」と思っていたのが自分に反映されているわけです。

あの人たちはうれしいから喜んでいるわけで、
別に大げさだと思われても、うれしいときには喜んでいいのでしょう。

それを素直に祝福できない自分に難があることがわかって、
なんとも複雑な気持ちになったわけです。

まさかの二次選考通過

正直なところ「運が良ければ一次は通るかな」と期待していました。
しかし二次まで通るとはまったく思っていなかったので、びっくりしました。

想像のつかない世界

こちらがそのときのツイートです。

仕事から帰ってきた夫にこのことを伝えたら、
「想像もつかない世界」と言っていました。
わたしも同様に想像がつきません。

次も通ったら、全文公開されて読者投票を募ることになります。
「ネット上であれこれ言われるの怖いなぁ、嫌だなぁ」という気持ちと、
「ここまで来たんだから行ってみたい」という気持ちです。

ちょっと後悔

宮島ムーの名前で出したのも、よくて一次しか通らないと思っていたからです。

一次だけならタイトルと名前が並ぶだけなので、
「ブログやTwitterで『通りました!』って書きやすいな」と思っていました。
二次も通るなら、本名で出したらよかったとちょっと後悔しています。

講評をいただいた

二次選考通過作品は講評も公開されています。
これを読んで「本当にわたしの小説が読まれているんだ」と、
くすぐったい気持ちになりました。

文章が上手と言われて

なによりうれしかったのは「文章が上手」と書いていただいたことです。

わたしは中学3年生のときに手紙コンテストで入賞して、
秋田まで表彰式に行ったことがあります。
そのときにも審査員の先生に「文章が上手」と褒めていただきました。

しかしその後は鳴かず飛ばずで、
わたしの文章力は中学3年生でストップしてしまったと思っていたのです。

大人になって、プロから文章が上手と言っていただいたのはとてもうれしいです。
ブログを読んでいる方からは「言うほど上手いか?」と思われそうですが、
わたしは「ですます調」より「である調」のほうが上手いのだと思います。
ですます調はどうもうまく書けている気がしません。

上手く書けないところは避ける

あと、わたしの文章が上手く見える理由があるとすれば、
上手く書けないところを書かないからだと思います。

小説を読んでいると、頭の中でイメージしづらい表現が多々出てきます。
わたしの読解力やイメージ力が足りないのでしょう。

自分の小説では自分がイメージできないことを書かないので、
読みやすいと思っていただけるのではないでしょうか。

気持ちが楽になった

二次選考なのに受賞したみたいに喜んでいますが、
自分がうれしいので、それでいいのだと思います。

わたしはライターやブロガーとしてまったく売れないことを悩んでいましたが、
小説が書けることを活かした売り込み方があるのかもしれません。

むしろライターやブロガーが向いていない可能性もあるし、
それが売れないことで自分を責めてはいけないと思うようになりました。

こんなふうに気持ちの余裕が生まれたのはよかったです。
収入にこだわらず、自分のやりたいことをやってみたいと思っています。

2018年2月16日(金) 最終候補作発表

元タイトル「10年ぶりに書いた小説が新潮社の文学賞で最終選考に残りました」

わたしの書いた小説が新潮社「女による女のためのR-18文学賞」で最終選考に残りました。
6作品のうちの1つです。

一次と二次のときはまだ「うれしいな、よかったな」という気分だったのですが、
いまとなっては「大変なことになってしまった」と震えています。
こんな機会をいただくのははじめてなので、あとは祈るばかりです。

1週間が一番しんどかった

最終選考に残ったことは1週間前から知っていたのですが、
いわゆる情報解禁前ということで、黙っていました。

発表されるのは2月16日の金曜日と知らされていたので、
その日は朝から何度もホームページを確認。
日が暮れて「延期になったのかな?」と思っていたところで更新されました。
本当に自分の名前が載っていて、信じられない思いでした。

意外と落ち着いている

最終発表までずっとドキドキが続くのかと思いきや、
いまはちょっと落ち着いています。

ここまできたらなにもすることはありません。
あとは天命を待つばかりです。

発表が近付いてきたら再びドキドキすることでしょう。
大学入試のときを思い出します。
合格発表直前はすごく胃が痛かったです。
めでたく合格していたので、あのときのような展開になるよう祈ります。

自信を取り戻すことができた

わたしはブロガーとしてもライターとしても中途半端で、
「自分はダメな人間だ」と落ち込んでいました。
このブログでしょっちゅう「自信がない」と書いていたのは本音です。
書くことだけでなく、人生すべて上手くいかないような気がしていました。

小説を書いた時期は心身ともに疲れていて、
ブログの毎日更新をやめ、ライターの仕事も減らしていたときでした。

そのときに書いた小説が最終選考に残ったことで、
わたしの文章には多少の価値があると思えるようになりました。
いままでモヤモヤしていたものが、ぱっとクリアになった気分です。

ぜひ読んでみてください

現在公式サイトで全文が公開されています。
女性は感想コメントを送ることができるので、ぜひ送ってみてください。
コメントの数と熱さで読者賞が決まるそうです。

一次通過したときの記事で、
「どこかでみなさんに発表できる機会があればいいなと思います」
と書いていました。

まさかこんなに早く実現するとは思いませんでした。
全文公開は2018年3月16日までの期間限定なので、ぜひこの機会にご覧ください。

※現在は終了しています。

2018年4月2日(月) 受賞作発表

元タイトル「10年ぶりに書いた小説は最終候補どまりでした」

このサイトで経過をお伝えしてきた小説の話です。
最終候補までいったものの、受賞できませんでした。

最終候補に残ることができてよかったという前向きな気持ちと、
ここまできたのだから受賞したかったという残念な気持ちでいっぱいです。

生きている限りチャンスはあると思えたので、今後も書き続けます。

落選のショック

落選の電話をもらったときにはかなり落ち込みました。
その夜はショックで2時間ぐらいしか眠れませんでした。

もともと応募したときは「一次選考だけでも通ったらいいな」と思っていたものです。
それが二次、三次、最終と進むうち、欲が出てしまいました。

山田勝己に励まされる

2日後ぐらいにはショックが和らいで、
「またチャレンジしよう」という気持ちになってきました。

テレビでミスターSASUKEこと山田勝己(敬称略)を見たのもよかったです。
足を骨折しながらも人生をSASUKEに捧げる山田を見て、
「一度の落選でこんなに落ち込んでいてはいけない、山田を見習おう」
と前向きな気持ちになりました。

10年のブランク

こうなってくると惜しまれるのが小説を書いていなかった10年間です。
自分の小説に見込みがあると思っていなかったので、まったく書いていなかったのでした。
この10年間も書き続けていたら、どこかでチャンスがあったかもしれません。

その反面、いまだから書けたのかなという気もします。
書いていなかった10年間、子どもが生まれたりライターをしたり、
これはこれで意味のある10年だったのでしょう。

小説への不勉強

わたしが小説についてよく知らないということもわかりました。
小説の書き方もよく知らないままで、怖いもの知らずだったと思います。

選考委員の先生から一行空けが多すぎるという指摘もあったそうで、
ブログの書き方になっていたのだなと反省しました。

小説そのものもあまり読んでこなかったので、これから読んでいきます。

ペンネームのこと

過去の記事にも書いたのですが、
宮島ムーの名前で応募したのは、一次選考しか通らないと思っていたからです。

一次選考を通過すると名前とタイトルが発表されるので、
ブログやTwitterで報告しようと思っていました。

それが予想外に最終候補までいってしまい、
「わたしはこの名前でデビューするのか?」と立ち止まって考えました。
宮島ムーはライター・ブロガーとしての名前なので、今度は別の名前にします。

作品が全文公開された

今回最終候補に残り、いろんな人から応援していただきました。
「女による女のためのR-18文学賞」は最終候補作がWebサイトで全文公開され、
読者からのコメントを募集し、その数と熱さで読者賞を決めます。

文章を読まれるのが怖くなくなった

全文公開される前は「ネットでいろいろ書かれるの怖いな」と思っていました。
怖いといいつつエゴサーチしていたのですが、
ブログやTwitterで最終候補の感想を書いている人がまったくいませんでした。

その一方、Twitterのリプライで、つながりのない方から、
「『卒業旅行』おもしろかったです!」と感想が寄せられて感激しました。

これでわかったことは「たいして読まれていない」
「読まれていたとしてもつまんないって書くほどのことでもない」ということです。

ましてやわたしのブログなんてほとんど読んでいる人がいないので、
もっと自由に書いていこうと思いました。

多くの人への感謝

わたしの作品にも読者コメントが寄せられていたそうで、
落選を知ったときにはその人たちに申し訳ないという気持ちが強かったです。

わたしの作品を気に入ってくれた方々のためにも、
もっといい作品を書いて、受賞できるよう努めます。

コメントを書いてくれた方、コメントを書かないまでも読んでくれた方、
TwitterやFacebookで拡散してくれた方、
感想を直接寄せてくれた方、本当にありがとうございました。

絶対に受賞する

これからは小説家になるまで書き続けます。
最終候補までいったので、「自信がない」と言うのも封印します。

小説家への挑戦についてはブログやTwitterでも報告するかもしれません。
1年後になるのか20年後になるのかはわかりませんが、
いつかまた皆様に作品をお届けできるよう、がんばります。

読みたい方はこちら

このたび最終候補に残った「卒業旅行」は、ムーメモで公開することにしました。
読みたいと思われたらどうぞご覧ください。

新潮社「第17回女による女のためのR-18文学賞」最終候補作です。 公式サイトで2018年2月16日から3月22日頃まで公開されていました...

過去の入選作まとめ

過去の入選作はこちらの記事でまとめています。

新潮社「女による女のためのR-18文学賞」の大賞、優秀賞、読者賞、友近賞受賞作が掲載された雑誌(小説新潮・yomyom)と、刊行された単行本をまとめています。R-18文学賞の傾向をつかみたい人はチェックしてみてはいかがでしょうか?

その後

集英社のコバルト短編小説新人賞を受賞しました。

このたび集英社の第196回コバルト短編小説新人賞を受賞しました。 夢みたいにうれしいです。 小説家デビューに直結する賞ではないのです...
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コメント

  1. アクビ より:

    そうでしたか。とても残念です。読みやすいのと、内容も女のためのR-18にふさわしい内容だったと思います。エロティックなシーンもあって、読んでいてどきどきしましたし、物語もシンプルなのに新鮮でこんな男女の関係面白いと正直に思いましたし、その後の彼の方の人生や旅行の後、気持ちがどうなっていったのか、想像していました。ほかの作品も全て読ませて頂きましたが、女のためのR-18とはずれているような感じの作品が多く、サスペンス的な展開で、なんだゲイの話だったら女関係ないじゃんとがっかりでした。なので、本当に受賞に相応しい作品だと思いました。今後も頑張ってください。応援しています。

    • 宮島ムー より:

      コメントありがとうございます!
      アクビさんを含めいろんな方からエールをいただいて、とても感謝しています。

      また書き続けますので、機会があればぜひ読んでください。