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ドラマ『ナオミとカナコ』のネタバレ感想。二人は逃げ切れたのかな?

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ドラマ『ナオミとカナコ』がフジテレビTWOで連続放送していたので、
10話ぜんぶ録画しておいてまとめて早送りで見ました。
面白かったので原作の小説も読みました。
ネタバレするので未見の方はご注意ください。

ナオミとカナコの概要

OLのナオミ(広末涼子)と主婦のカナコ(内田有紀)は大学時代からの親友。
カナコは夫の達郎から暴力を受けており、二人で協力して夫を殺害します。

達郎は失踪したことにして、いったんは上手くいった計画でしたが、
徐々にほころびが出て二人は追い詰められていきます。

ドラマは全10話

2016年1月14日から3月17日までフジテレビ系列で放送されました。
全10話をCMカットしてつなげたら8時間ほどでした。

我が家のAQUOSでは一番遅い早送りだと声が出ます。
だいたい1.4倍速ぐらいでしょうか。
ドキドキハラハラするので、駆け足で見て正解でした。

広末がかわいい

我々1980年代前半生まれにとって
広末涼子は時代を代表するアイドルでしょう。

わたしはもともとあまり好きではなかったのですが、
途中スキャンダルなどがあっても生き残っている姿に感動し、
いまではかなり好感を持っています。

ナオミは百貨店外商部のやり手OLという役柄です。
演技は上手いと思いますが、漂う雰囲気が浮世離れしていて、
「こんなOLいる?」と思ってしまいました。

李社長が全て持っていく

ドラマ『ナオミとカナコ』でとにかくインパクトがあったのが
高畑淳子演じる李朱美です。

いつ裏切られるんだろう?と気が気ではありませんでした。
最後までナオミとカナコの味方をしてくれたのは意外でしたね。

「~のことですよ」という片言の日本語が頭から離れません。
1.4倍速で見たので余計に変な日本語になっていました。

陽子の存在感が大きすぎる

達郎の姉、陽子(吉田羊)もかなり比重の大きな役でした。
弟の失踪に疑問を感じて興信所を使い、二人を追い詰めていきます。

最終回のラストシーンまで陽子のアップで終わるのはやりすぎですね。
非常に後味が悪いです。

しかし弟の殺害に気付いた陽子がカナコと対峙するシーンはすごかったです。
鬼気迫る陽子と、平気でしらばっくれるカナコの演技が素晴らしかったです。
『ナオミとカナコ』随一の名シーンではないでしょうか。

ナオミとカナコの結末

最終回のラストシーンは二人が逃げ切れたのか逮捕されたのか曖昧になっています。
ネット上でも逃げ切れた派と逮捕された派で真っ二つです。
制作側の狙いどおりというところでしょうか。

個人的な意見

わたしはナオミとカナコに肩入れして見ていたので
逃げ切ってほしいと思ってしまうのですが
ちょっと無理なのかな~と思っています。

すでに上海に着いている?

Twitterなどで拡散されていた説です。
ふたりはコートを脱いでおり、到着ゲートの方から歩いてきているので、
すでに上海に着いていると言われています。

しかしどう見ても警察が突入している通路と
二人が歩いている通路は同じ通路なんですよね。
看板も日本語のままですし、上海にいるというのは無理があるでしょう。

実は別の空港だった?

二人は成田から羽田に行ったと見せかけて
実は成田空港で飛び立ったという説です。

これも出国スタンプやチケットが羽田になっているので
やはり羽田にいると考えるのが自然です。

出国審査後だから捕まらない?

出国審査が終わったら逮捕されないと言っていた人がいましたが
逮捕状が出ているので、空港にいるうちは捕まると考えられます。

タイムラグがある

実は1日違いだったとか、別の便で逃げたとかいう説です。
残念ながら空港の掲示板の飛行機の番号と
二人が持っていたチケットの飛行機の番号が一致しています。
飛行機の番号を映らないようにしてくれればよかったんですけどね。

でもたしかにタイムラグはあると思います。
最後、警察の映像と笑顔で歩く二人の映像が交互に流れます。
同時に起こっていることなら、すでに警察が追いついているはずなのです。

最後の二人の映像ではすぐ後ろに警察が来ているはずなので
警察の姿が見えていないとおかしいのに、見えていません。
二人が逃げ切ったと思いたいなら、このタイムラグを信じるしかありません。

最後の姉の笑みをどうとらえるか

最後のカットで陽子が微笑み、バックにパトカーのサイレンが流れます。
普通に考えれば二人が逮捕されて安心したということでしょう。

しかし陽子ならもっと意地悪く笑うだろうという意見もあって、
最後の笑顔だけでは判断が付きかねます。

警察の突入やサイレンの音は陽子の妄想だったのでは?
という人もいました。

さらに、ナオミとカナコの笑顔の後で画面が白くなり、
陽子の笑顔の後で画面が黒くなったのが勝敗を表しているのでは?
という意見もありました。

ネット上ではいろいろな解釈が書かれていて
「そんな見方もあるのか~」と興味深く読みました。

すべてうまくいくという伏線

逃げ切った説を推す根拠としては、二人の強運が挙げられます。
彼女たちは数々のピンチをラッキーだけで乗り切ってきました。
ネットバンキングで1,000万円を振り込んだときや、
陽子が李商会を訪ねてきたときなど、偶然うまくいったようなものです。

他の場所で爆弾が見つかったとか、人違いでそっくりさんが捕まったとか、
思いがけないラッキーが起きた隙に上海に高飛びしているかもしれません。

『ナオミとカナコ』原作のラストは?

ドラマ『ナオミとカナコ』最終回の曖昧なラストに関しては
「テレビの倫理的な問題で、犯罪者が逃げ切れるラストにするのは好ましくない」
という説もありましたが、小説も似たようなものです。

小説は出国手続きが終わって二人で抱き合うところがラストです。
ドラマでは死体が発見されて逮捕状が出ていましたが、
小説はそこまで明らかになっていません。

詰めの甘い二人なので、出国準備が終われば逮捕されないと
思い込んでいた可能性があります。
小説でも、後ろから警察が追ってきているかもしれません。

ドラマと原作との違い

『ナオミとカナコ』はラスト以外にも原作と小説でさまざまな違いがあります。
ここから先は原作での設定です。

小説の前半はナオミの章、後半はカナコの章です。
林さんが飛び立ったところで、語り手がチェンジします。

設定上の相違点

直美も加奈子も陽子も28歳
直美は2人姉妹の妹
陽子は達郎の妹
直美と陽子は面識がない
直美の父親は生きている

直美の仕事関連の相違点

直美は会社でそれほど煙たがられていない
李社長が盗んだ時計は345万5600円
直美は犬を預かっていない
(内藤課長が陳会長の犬を預かっていたエピソードは出てくる)
「ゆとり」は出てこない
女性の主任がいる
斎藤様が「主人がいなくなった」と言わない

林さん関連の相違点

お母さんが病気じゃない
妻子持ちで、家を建てるために来ている
ブローカーに30万円返す必要がある
左利きではない
TシャツでATMに行く
名前の練習をしない

殺害までの流れの相違点

李社長の車内にスコップを忘れない
達郎の身長が177cm
スポーツバッグとロープと滑車を直美が自ら買いに行く
結婚記念日のくだりはない
京都出張はない
死に顔がひどい
朝になってから埋めに行く
パフィーの曲がない

殺害直後の動き

北陸旅行に行くが、直美の母には会いに行かない
行方不明になってから家族会議で陽子が登場
山本と陽子は結託しない
興信所が女性問題を疑わない
加奈子は英検準1級
管理人は直美のことを覚えていない
監視カメラの保存期間について事前に確認していない

林さんの再来日

林さんはお金目当てで帰って来る
加奈子は直美にすぐに伝えるため、林さんをかくまうくだりはない
直美と加奈子が仲たがいすることもない
このとき直美は京都に出張している
林さんはどこかに消える

陽子との闘い

加奈子は母子手帳をもらいにいかない
陽子が襲われることはない
加奈子がDVを受けていることはもともと感づいている

盗聴器は加奈子の部屋の観葉植物に付けられる
そのときスマホの機種を聞かれる(GPSの伏線)

逃避行~空港まで

加奈子が釈放されてデニーズに行く
李社長は同席していない

空港に林さんはいない
スマホは成田エクスプレスの中の知らない人のスーツケースに入れる
陽子たちは成田へ、直美と加奈子は羽田へ
出国準備をして、無事に旅立つ?

すっきりしないけれど…

わたしはドラマを見てモヤモヤして原作小説を読んだのですが、
結局わからずじまいでした。
ラストは読者や視聴者にお任せということでいいのではないでしょうか。

すっきりしませんが、小説ってそういうものだという気がします。
二人が夫を殺したのは夢だった、という夢オチよりはいいと思いました。

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